消費税の基礎知識
仕入税額控除をするための帳簿及び請求書等の保存
1 確定申告と納税
課税事業者は、課税期間(課税期間の特例の適用を受けている場合の課税期間を含みます。以下1において同じ。)ごとにその課税期間の終了の日の翌日から2か月以内に、納税地を所轄する税務署長に消費税の確定申告書を提出するとともに、その税金を納付しなければなりません。
ただし、個人事業者の12月31日の属する課税期間の消費税の確定申告と納税の期限は2月末日ではなく、3月31日までに延長されています。
なお、課税事業者であっても、課税取引がなく、かつ、納付税額がない課税期間については、確定申告書を提出する必要はありませんが、課税仕入れに対する消費税額や中間納付額があるときは還付申告をすることができます。
2 中間申告と納税
(1) 年税額が4,800万円を超える事業者
直前の課税期間の消費税の年税額が4,800万円を超える事業者(課税期間の特例の適用を受けている事業者を除きます。以下2において同じ。)は、その課税期間開始の日以後1か月ごとに区分した各期間につきその各期間の末日の翌日から2か月以内(注)に中間申告をしなければなりません。
つまり、1年間に11回中間申告をすることになります。
その際に納付する税額は、原則として直前の課税期間の消費税の年税額の12分の1の額です。
(注) 個人事業者の場合には、その課税期間開始後の2か月分(1月及び2月分)は5月末日まで、法人の場合には、その課税期間開始後の1か月分は、その課税期間開始の日から4か月以内(例えば3月末決算法人の4月分は、7月末日まで)となります。
(2) 年税額が400万円を超え4,800万円以下の事業者
直前の課税期間の消費税の年税額が400万円を超え4,800万円以下の事業者は、その課税期間開始の日以後3か月ごとに区分した各期間につき、その各期間の末日の翌日から2か月以内に中間申告をしなければなりません。
つまり、1年間に3回中間申告をすることになります。
その際に納付する税額は、原則として直前の課税期間の消費税の年税額の4分の1の額です。
(3) 年税額が48万円を超え400万円以下の事業者
直前の課税期間の消費税の年税額が48万円を超え400万円以下の事業者は、その課税期間開始の日以後6か月の期間につき、その期間の末日の翌日から2か月以内に中間申告をしなければなりません。
その際に納付する税額は、原則として直前の課税期間の消費税の年税額の2分の1の額です。
(注)中間申告については、仮決算に基づいて行うこともできます。
3 輸入貨物を引き取るときの申告と納税
輸入貨物を引き取るときの消費税については保税地域を所轄する税関長に申告書を提出し課税貨物を保税地域から引き取るときまでに国に納付をします。
なお、納期限の延長を受けたい旨の申請書を税関長に提出し担保を提供した場合は、担保の額の範囲内の消費税額について最長3か月間の納期限の延長が認められます。